No.31アコウザンショウ

固有種:ミカン科)

アコウザンショウは
12月頃から落葉して、春新葉が
萌えます。

大きくなると、左の写真のように
分枝が多くなり、丸く平らな樹冠を
つくります。

中央山の階段を登りきってすぐに
右の崖下をのぞき込むと
アコウザンショウの平らな樹冠を
いくつも見ることができます。

(2003年5月:父島・夜明道路沿い)

アコウザンショウは8月前後
から花をつけ始めます。
黄白色の小花をたくさんつけ
ます。

花軸を伸ばし、樹冠の上に
花を咲かせます。
ミツバチが群がっています。

雌雄異株。


(2003年9月:父島・中央山登口)
雄花(雄株) 雌花(雌株)
(2003年9月:父島・中央山登口) (2003年11月:父島・中央山登口)

奇数羽状複葉(小葉が軸「葉の中心の軸」の両側に
羽のようにつき、全体として1枚の葉を形成している
もの:フジやサンショウなどで、先端に小葉「頂小葉」
があるものを奇数羽状複葉という)です。
葉は薄くしなやかで光沢があります。

花が咲き終わったアコウザンショウは
刮ハがふくらみ始めます。
びっしりとついた刮ハの重みで、花軸が傾いて
いました。
12月頃、刮ハははじけて、黒い光沢のある
サンショウに似た小さな種子を飛ばします。

春には、アコウザンショウの実生が
あちらこちらに出てきます。
山で頻繁に見る実生のひとつです。

最初に出てくる子葉は、楕円形の単葉です。
次に、複葉の葉が出てきます。
複葉の葉には、小さな鋸歯があります。
葉の表面には、水玉模様のような
明腺点があるのも特徴です。
(2008年6月:父島・中央山)


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