No.49ムニンノボタン

固有種:ノボタン科)

父島のムニンノボタンは、花弁が4枚
で花の色が白色と言われてきました。
ところが
近年見つかった新群落地のムニンノ
ボタンは、花弁が4枚で花の色が
白色のものに混じり、花弁が5枚で
ピンクがかったものもあるそうです。
母島のノボタンは、花弁が5枚でピ
ンクがかったものです。
これをハハジマノボタンといって、ム
ニンノボタンの変種としています。
つまり、
父島には花弁が4枚型と5枚型の
両方があるということです。
北硫黄島のノボタンを含めて、ノボ
タンの進化の筋道を解き明かす
ことは、興味ある課題です。

(2003年7月:父島・東平)

このムニンのボタンは、父島・東平の
ものです。花は直径3センチほどあり
ます。
絶滅に瀕したムニンノボタンを、
内地で苗木に育て、父島に植樹して
ふやしたものです。
毎年、小笠原小学校の4年生(200
2年から:それまでは6年生がやって
いた。)が、植樹をして絶滅危惧種を
ふやすことに一役かっています。
今まで植樹していた東平の場所が
いっぱいになったためか、昨年から
東平ではない場所に植えるように
なりました。
ムニンノボタンにむいた場所を探す
のに苦労したのではないかと思い
ます。

(2003年7月:父島・東平)
(2000年1月:父島・東平)

小笠原に涼しさが訪れる頃、
ムニンノボタンは果実が大きくなります。
直径1センチほどの大きさで、上の
写真のように丸い果実です。

(2003年1月:父島・東平)

果実は熟すと、上の写真のように開きます。
芥子粒のような黒い種子がびっしりと
出来ています。種子は、甘い味がします。
昔、ある鳥が果実をついばんで種子を
散布していたような気がします。。。


固有:木本類の表紙にかえる