No.72シマギョクシンカ

固有種:アカネ科)

やや暗い林の中で、左の写真のように
枝先に葉を集中させた植物が見られます。
シマギョクシンカです。

シマギョクシンカは大きくなっても2メートル
ほどの樹木で、父島・母島を中心に各島
で見られます。

左のシマギョクシンカは、大神山の遊歩道
脇にあるものです。
葉は対生(対になっている)で、大きな
楕円形になります。全縁(葉の縁にぎざ
ぎざがない)で、葉脈は裏面によく出て
います。特に主脈がはっきりしています。

(2003年2月:父島・大神山)

シマギョクシンカの花は枝先に傘状に花
が咲いていきます。(集散花序)
ほとんど白に近い小花がたくさん集まっ
て咲きます。
白い小花の中に黄を帯びた小花もあり
ます。
シマギョクシンカの花は、春3〜4月頃
に咲きます。

(2005年4月:父島・村道コペペ線)

小笠原が寒くなる頃、シマギョクシンカの
果実は大きくふくらんできます。
果実は最後に熟して黒くなります。熟すと、実はすぐに落下します。

近年は、ヤギの食害が目立ち、ヤギが通るところではほとんど葉をつけていません。小笠原の植物では個体数の多い方ですが、東平を中心に場所によっては花が見れなくなっています。

(2004年2月:父島・村道コペペ線)


固有:木本類の表紙にかえる