No.7テリハボク(タマナ)

(オトギリソウ科・テリハボク属)

テリハボクは、島では
タマナと呼ばれています。
海岸近くに多く生えて
います。
潮に強い樹木です。
台風の後、他の樹木が
一斉に葉を枯らしても
タマナは、青々としています。

左の写真のように街路樹に
もなっています。
昔は畑の防風林として盛んに
利用されたようです。
今でも畑跡の周りをとり囲む
ようにタマナが残っています。

(2003年8月:父島・学校前)

タマナは7〜8月の夏の暑い
ときに白い花を咲かせます。

枝先の葉のつけ根から花序を
出します。
花は4枚の花弁をもち、
大きさは直径3センチほどです。


インド洋諸島、東南アジア、
太平洋諸島などの熱帯の
海岸で見られる大高木です。
樹高は、10〜20メートルにも
なります。
日本では小笠原諸島に見られ
ます。

(2003年8月:父島。学校前)

タマナの樹皮は灰褐色、
ときに黒色です。
大きくなると、縦と横に
ひだ状の裂け目が
入ります。

タマナは材が堅く、木目が
美しいのでテーブルなどに
利用されます。
しかし、返還後の開発で、
大きなタマナの木が少なく
なっています。
できるだけ、タマナのような
巨木は残したいものです。

(2003年7月:父島・学校前)
(2003年10月:父島・学校前) (2003年7月:父島・学校前)

タマナの果実は厚い皮におおわれ
海流に漂流して分布を広げます。
大きさは1,5センチほどあります。

タマナの葉は対生し、大きいもので長さ
20センチほどにもなります。
表面に光沢をもち、厚い革質です。
また、全縁(葉の縁に鋸歯:ギザギザが
ない。)で小判形です。
葉の色は、深緑色をしています。


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