子供と一緒の散歩道

 〜 子供は、大人と違った視点で面白いことに次々と気がつきます。
雲・虹・月・星・昆虫・草花、大人には当たり前になってしまった風景も、
子供たちにとっては尽きる事のない好奇心で一杯のようです。
小笠原の自然と共にのびのびと育つ子供たちは、また何か見つけたようですよ。 〜

 この木は、何の樹木か分りますか?

 ある日のこと、雌雄の花の違いについて観察しようと、高みにある花を見ていた時です。そばで遊んでいたイズが叫びました。

「ママ、あの木に顔がある!」

一瞬、人面魚とか、はたまた島でよく聞く亡霊とか、、、何だかゾーッとするようなモノを連想しながら目をやると、ハートの顔に頭には冠をかぶっているみたい。ニコッと笑ったイズみたいに可愛い顔が見えました。

答えは、アコウザンショウの若い枝。
葉が落葉した後に残った葉柄の痕です。

アコウザンショウを見る機会があったら、ぜひ実物を見てください。ハンコを押したように可愛らしい顔がありますよ!
 9月も終わりが近づいています。
島ではまだ海で泳げますが、子供たちの遊びは、海へいかなくても公園で遊べる季節になりました。

ナルと一緒に小港園地を散歩をしていると、私も子供の目線になって小さな野草を眺めます。
地面では、早くもコメツブウマゴヤシが枝を伸ばして、小さな花を咲かせ始めていました。

「あれ?」でも、ちょっと変です。いつもウマゴヤシの葉は3出複葉(3枚でひとつの葉)なのに、4つ葉の葉がありました。よく見ると、辺りにも同じような葉がいくつかありました。
「4つ葉のクローバー」ならぬ「4つ葉のウマゴヤシ」!!ちょっと嬉しい気分です。

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