フィールド便り 




 穏やかな季節を向かえ、道沿いにシロテツの花が咲いています。雌雄異株。
小笠原固有属の植物です。
シロテツ属は、オオバシロテツ、アツバシロテツなど3種に分化しており、環境によって変化に富んでいます。

 
2007.4.16 東平
シロテツ





 小笠原のトベラ属の中では、シロトベラが一番花数が多く、本州のトベラに近い雰囲気があります。


 オオミトベラの花は、近縁種のシロトベラより花茎が長く、特に雌花は花数が少ない特徴があります。
 
2007.4.16
オオミトベラ





 山に新緑が目立つようになってきました。ムニンイヌグスの若草色の花も、春の生命力に満ち溢れるように咲いています。

これから4月は、シロテツ、オオミトベラと花が咲いていきます。
 
2007.3.26 夜明道路
ムニンイヌグス





 ハウチワノキの花が咲き始めました。
雌雄異株。この株の花は雄花です。
ハウチワノキは、乾いた稜線に多く生育する広分布の植物です。

 
2007.3.20 巽谷
ハウチワノキ





 コブガシの花にアリが訪れています。
コブガシは、小笠原に広く分布している固有の植物です。車道沿いでも多くの花を見ることができます。


 
2007.3.20 旭平
コブガシ





 ムニンツレサギソウは秋から葉を出し始め、春の訪れと共に花を咲かせ、夏には地上部が枯れてなくなります。
昼間のほんのりとした芳香は、夜になると強くなります。

 
2007.3.15 父島某所
ムニンツレサギソウ





 旭平の岩場で、白い波しぶきのように花開いているのは、ムニンタツナミソウです。

ムニンタツナミソウの花序は、ヤギが好んで食べます。
 
2007.3.15 旭平
ムニンタツナミソウ





 東平の一本目の橋の傍で、ムニンヒサカキの花が咲いています。
10m程の付近にはヒサカキ特有のガス臭が漂っています。
 
2007.3.15 東平
ムニンヒサカキ





 シマウツボも、ヤギが好んで食べる花です。この群落も半分ほどが食べられていました。
ところで、シマウツボはこんな地面すれすれに顔を出して、いったいどんな送粉者が訪れるのでしょうか。とても面白い植物です。
 
2007.3.15 巽谷
シマウツボ





 アカギの花が咲いていました。
アカギは雌雄異株です。この花は雄花のようです。主に外来種のセイヨウミツバチが訪花します。

 
2007.3.15 初寝浦遊歩道
アカギ




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